樫の中棒、骨はグラスファィバー、10本骨、クロスエンブロイダリー生地と
すべて国産にこだわった日傘が出来ました。
数年前、ボンボンストア仕入れ先の生地屋さんで働く女性が退職する際に
『実は実家が傘の柄を作っているのです』の一言に『柄(えっ?)/傘だけに。笑』
生産は小ロット、生地はあれこれ面倒なものを持ち込む私にお付き合いいただける幸せたるや。
その上、ハンドルはオリジナルで作っていただけるなんて。
ここにボンボンストアのバリエーションが増えたのはそんな出会いからなのです。
職先きに出入りするたびに、古いハンドル、デッドストックをちらちらみつつ、国産の骨は
とても高価でなかなか発注が出来ない、でも目にすればするほど使いたくなるという衝動にかられ決断。
そうと決まれば俄然生地探しも楽しくなる。
以前、扇子に仕立てていたクロス柄や幾何柄のエンブロイダリーをストックからひっぱりだしたり、
新しくリネンの千鳥格子を仕入れしたりハンドルはどうするのかとあれこれイメージを膨らませます。
そして、骨の特徴と言えば、中棒は樫、樫はスキーの板にも使われる程に硬いのが特徴とのこと。
そして親骨をグラスファイバーにすることで、鉄骨より軽く、また骨本数を10本に仕立てていただいたのは
丸みを帯びたシルエットを作ることが出来るから。
また中棒の開閉するパーツが線ハジキと呼ばれるクラシカルな表情も気に入っています。
今年は潔さがテーマなので(毎回しつこい)ハンドルもストレートの桜を使用することにしました。
持てば持つ程に艶やかな色になる、そしてハンドル紐先には刺繍作家/田口あゆみさんの丁寧な仕事による
チャームをつけています。
よくお客様に『なぜ、傘をデザインされているの?ご実家が傘を生業にされているの?』と聞かれますが
『いえ、傘が好きだからデザインしてます』と理由のあるようなないような回答に『めずらしいわね。』
めずらしいものはほんと少量生産なのです。以後、お含みおきくださいますようよろしくお願いいたします。
※クロスエンブロイダリーは入荷しておりますが、幾何柄エンブロイダリーは3月初、リネンの千鳥格子は3月末入荷予定です。
新型コロナウィルスは熱に弱い、とにかく身体冷やさず、鼻呼吸にマスクの日々、、、
一日も早く、穏やかな毎日になりますよう、皆様ご自愛ください。
よい週末を。